S-CUBE(スクリーン印刷青年会)の研修旅行に参加しました。
今年度は、長野県諏訪湖畔を訪問し、翌日松本観光というコースでした。
諏訪市では、セイコーエプソン本社を訪問し、ものづくり歴史館を見学。
創業から現在、将来の商品展望まで充実した展示とわかりやすい解説で、
見学時間1時間強では正直もの足り無い。

時計のセイコー社とセイコーエプソン社との関係については
訪問して初めて意識しましたし、関係性がよく理解出来ました。

資本関係はなく、業務提携の兄弟会社関係とのことらしい。
会社の成り立ちと成長に伴う沿革はちゃんと現在に繋がっていますね。
時計の製造工場だった会社が時代に合わせ、技術開発と製品作りに取り組み
会社の規模を大きく成長させた歴史の流れと商品群には圧倒されました。
特に商品では、パソコンやプリンターなど、実際に使ったことのあるものも
多く展示されていたのが目を引きました。

EPSONブランドの名前の由来となるEP-101プリンター(EPの息子の意味らしい)
研修旅行の目的のひとつ、オフィスでリサイクルペーパーが作れる機械
「PaperLab」については稼働中の実機を見ることは出来ませんでしたが、
仕組みや意義などをご説明頂きました。
ものづくり歴史館の建物階下には、「エプソンものづくり塾」という研究施設があり、
若手スタッフが新しい技術や知識を学ぶために、日々研修を受けているとのことでした。
現状に甘んじず、新しい商品が生み出し続ける、企業姿勢を感じた見学となりました。
また、同じ諏訪湖畔の岡谷市では、シルク製糸工場の見学も行ってきました。
スクリーン印刷といえば、昔はシルク糸を使う版を使い印刷をしておりました。
昨年の研修旅行では、福井県勝山市でシルクの糸を編んで生地にする工程を学び、
今年の研修旅行では、その前工程の糸を作る製糸工程を学んだことになります^^
昔ながらの手作業での製糸作業や、機械作業での製糸工程を間近で見学できました。
シルクの製糸工場は現在では4社しか残っていないとのこと。
衰退している産業の中、選ばれ残るための努力を垣間見ることが出来ました。
地域産業の歴史を伝える施設があることは羨ましいと思います。
今年の3月に岐阜県郡上市で開催された「スクリーン印刷歴史展」を見学しましたが、
あれも素晴らしい展示でした。残念ながらGWまでの期間限定でしたが。
スクリーン印刷でもこのように常設で産業をPR出来る環境が欲しいと思いました。
歴史を知り、仕組みを知り、また企業や産業が残るための挑戦を知る訪問となりました。
野田哲也